2015年11月アーカイブ

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     2015年11月15日、モイラ・オルフェイが亡くなった。イタリアンジプシー(スィンティ)が生んだスターの一人で、大サーカス団のオーナーであり、映画女優としても活躍した。
    サーカス団<オルフェイ・サーカス>の家に生まれ、イタリアにおけるサーカスのシンボルとなって世界的な名声を得た。モイラ自身のサーカス団<モイラ・オルフェイ・サーカス>は1960年に設立された。
    モイラはバイク乗り、ブランコ曲芸師、アクロバット、象つかい、ハトの調教などさまざまな役をこなす。モイラの派手なイメージは自身の快活な性格を反映している。名前をミランダからモイラに変えるよう勧めたのはイタリアの映画プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスだった。それ以来、太いアイラインを引いた目を特徴とするメイク、明るい色の口紅、唇の上のほくろ、ターバンに巻かれた髪というモイラのイメージが固まった。サーカスが行く町では必ずこの絵が宣伝用の看板に描かれ、モイラはイタリアで最も知られる顔になった。
     ほとんど偶然だったが、モイラは映画女優にもなった。コメディーからソード&サンダル映画(1960年代に製作されていた古代の剣闘士を題材にしたイタリアの低予算娯楽映画)まで40以上の映画に出演し、もしモイラが演技を学んでいたら、ソフィア・ローレンと同じような名優になっていただろうと言われた。モイラの両親はリッカルド・オルフェイとヴィオレッタ・アラータという名で、ウォルター・ノネスと結婚し、二人の子供ステファノとララをもうけた。モイラ・オルフェイは2006年イタリア南部の町ジョイオーザ・イオーニカでの興行中に虚血性発作に倒れ、治療を続けていたが、2015年11月15日北部の町ブレシアで亡くなった。享年83。
    (市橋雄二/2015.11.22)
    ※モイラ・オルフェイ・サーカス団の公式ホームページ: http://moiraorfei.it
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    hourougei jpeg.png 小沢昭一さんが逝ってから3年が経とうとしているが、日本の放浪芸シリーズ(4セット 全22枚CD)が12月9日と来年1月13日の2回に分けて復刻されることになった。(ビクターエンタテインメント)
    1969年に小沢さんの「私は河原乞食・考」を読んで、レコード化したいと押しかけてから、疾風怒濤の15年間だった。この間に、総集篇7枚 渡世(テキヤ)篇5枚 節談説教篇 6枚 一条さゆり・桐かおるの世界 4枚のレコードを生み出した。
    いずれも平安朝の時代から日本列島を闊歩してきた漂泊遊行の系譜を受け継ぐ多くの芸能者を追いかけての採録の旅だった。1970年代に入ると日本は高度経済成長に入り、列島から急速に街や道がビルやアスファルトに変貌していった時代であり、道路交通法などにより街の芸・道の芸が絶滅へと向かったのである。
    小沢さんは金に換える芸能をやらざるを得ない放浪諸芸の人たちを訪ねる中で、軽侮や偏見を受けながらの反発心や開き直りが放浪芸の力の源泉だと強く認識しながらも、己の思いをストレートで生硬な形で訴えたりはしなかった。あくまで軽妙に、柔らかく、ユーモラスに芸能を捉えることに徹した。
    今、改めてこれらの記録を聞き返してみると、これは、単なる滅びゆく芸能の記録というよりは小沢昭一による日本人の原風景〜庶民の息づかいの記録だったことに気づかされ、「小沢学」のすそ野の広大さに立ちすくむのである。
    今回の復刻版には様々な魅力的な特典・特徴がある。
    ①オリジナルアナログマスターテープからマスタリングしたハイレゾ音源(96kHz 24bit)のシリアルナンバーを封入。
    ②貴重な未公開音源(詳細後日発表)をボーナスCDとして初収録。
    ③当時のオフショット写真や資料などをスペシャルブックとして収録。
    全巻購入者特典
    全4巻すべての購入者には未発表録音、小沢昭一 幻の、初の一人芝居「とら」(作・田中千禾夫 演出・早野寿郎 )をプレゼント。
    単巻購入者特典
    いずれか1セット購入者には抽選で1000名に、各巻の聴きどころを入れた特典ハイライト盤CDをプレゼント。
      各巻概要
    ①「ドキュメント日本の放浪芸〜小沢昭一が訪ねたの芸・街の芸」
    CD7枚組  2015年12月9日発売 16000円
      ②「ドキュメント又日本の放浪芸〜小沢昭一が訪ねた渡世(てきや)芸術」
    CD5枚組  2015年12月9日発売 12000円
    ③「ドキュメントまた又日本の放浪芸 節談説教〜小沢昭一が訪ねた旅僧たちの説法」
    CD6枚組  2016年1月13日発売 14000円
    ④「ドキュメントまいど・・日本の放浪芸 一条さゆり 桐かおるの世界〜小沢昭一が訪ねたオールA級特出特別大興行」
    CD4枚組  2016年1月13日発売 10000円
    各巻には
    ◉未公開音源収録のボーナストラックCD1枚
    ◉ハイレゾダウンロードカード封入
    ◉写真・資料によるブック が添付
    1971年発売当時、本シリーズ監閲者 の郡司正勝氏(早稲田大学教授・当時)の推薦文が本企画の特質を的確に表しているので再録する。
    芸術になってやらぬ芸能の系譜
    「野末に光る風、照る日曇る日、水辺を渉り、山坂を越えて、漂泊の芸能人たちは、平安朝の傀儡子の昔から、つい先ごろまで、永い旅を続けてきた。古来、町や村の人々は、待ちどうしく彼らを喜び迎え、あるときは惧れ、あるときは軽侮して、これを送った。
    それらの芸は、いま人目につかぬ水辺や山畑に、あるいは巷間の小路に逼塞して、いまや最後の息を引きとろうとしているのである。巡ってくるはずの芸能が、やってこなくなって久しい。業を煮やした小沢昭一は、職を投げうって、こんどはこちらから全国をめぐらなければならなかった。こうしてここに収録された巷間芸能のかずかずのうちには、その芸能のどたん場に立ちあったものも多いはずである。
    日本の演劇史に脱落した、芸術になってやらぬ芸能の系譜が、ここに見事に集められている。それらの庶民の生活とかかわってきた、そして消えてゆく前に、その地下水の音をいま聞いてみることができるのは、小沢昭一のお陰である。」
      
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