年: 2011年

カミソリの切れ味ではなく、鉈で大魚をさばくごとく、ざっくりと袋小路にある日本列島の今を鮮やかに浮かび上がらせた異色作である。地方の苦悩を描くことで日本全体の矛盾を逆照射している。「サウダーヂ」とは郷愁、情景、憧れ、そして … “鉈（なた）で閉塞日本列島を切る～映画 「サウダーヂ」”の続きを読む

“Lost Music of Rajasthan”と題する65分のドキュメンタリー番組が、この12月６日にイギリスのBBC ONE（日本のNHK総合テレビに相当する）というチャンネルで放映された。 … “《ジェレム・ジェレム便りNo.26》ラージャスターンの消えゆく音楽”の続きを読む

11月下旬の１週間ほどイタリアのボローニャ周辺を回った。ボローニャに滞在しながら、ちょくちょく周辺の町へ出かける旅だった。 映画に関心があるものには、ボローニャは映像の保存と修復の施設「チネテカ」のある町としても有名だ。 … “イタリアの今、２０１１初冬～ボローニャ雑感”の続きを読む

ピッツバーグ大学の音楽学部ロシア東欧研究センターと海外研修課は、来夏＜チェコ、ポーランド、スロヴァキアにおけるロマの音楽、文化、人権＞というテーマで海外研修プログラムを実施すると発表した。民族音楽を専攻する学部学生が対象 … “《ジェレム・ジェレム便り25》～アメリカの大学が試みる海外研修”の続きを読む

ヴェンダース日本公開最新作である。私は彼の映画はかなり好きで、特に「パリ・テキサス」（１９８４）で受けた新鮮な衝撃は忘れられない。サム・シェパードのシナリオ、ライ・クーダーのギター、テキサスの風景の寂寞感など「イージー・ … “ヴェンダースの新作ロード・ムービー：「パレルモ・シューティング」”の続きを読む