インドでは知識人たちですらインド系市民であるロマについて詳しく知らない。ロマはインド政府(在外インド人担当省)が毎年おこなっている<在外インド人の日>顕彰行事にも招待されていない。かつてバジパイ元首相らが提起したように、ロマにもインド系市民としての地位が与えられるべきである。
シャーシー博士は2001年にロマの代表者が当時バジパイ首相と面会したことに触れ、その際の元首相の談話を引用した。「ロマの人々がかつてインドの大地に暮らし、その風俗習慣においてインドおよびインド人の文化遺産とのさまざまな類似性を保ち続けているとする説は、人類の発展と移民の研究にとても興味深い可能性を提供するものだ。」
シャーシー博士はまた、現在国際的な研究基金と国際ロマ文化大学(ベオグラートにある研究基金)によってロマの言語と文学に関する研究が進められていることを明らかにした。
議長のゴーパル・アグラーワル氏、事務局長のラジェーシュ・ゴーグナー弁護士はあらゆる面からロマの人々を支援することを宣言した。その他出席者の中では、プニタ・スィンハ博士が写真とともに演説をおこない、ラヴィ博士がインド文化に関する自説を述べた。
(市橋雄二/2015.1.12)