情熱と狂気~作家の業の深さ:「表裏井上ひさし協奏曲」――西舘好子 

井上ひさし前夫人、西舘好子による井上ひさしとの25年に及ぶ壮絶な生活回想記。とにかく一気に読ませる筆力はたいしたものだ。手馴れたプロの文筆家では出せない直裁な表現と鋭敏な直感力で、複雑に屈折している作家の心の内側を鮮明に … “情熱と狂気~作家の業の深さ:「表裏井上ひさし協奏曲」――西舘好子 ”の続きを読む

「地を這う前衛」ダンサー、田中泯の初エッセイ集

「僕はずっと裸だった 前衛ダンサーの身体論」(工作舎)。 稀代のダンサー、田中泯、初のエッセイ集であり、活目すべき身体論・舞踊論である。自らは舞踏家と呼ばれることを拒み、ダンサーと呼ばれることを望む。 身体表現の起源を探 … “「地を這う前衛」ダンサー、田中泯の初エッセイ集”の続きを読む

衝撃の書~「フクシマ」論  原子力ムラはなぜ生まれたのか  開沼博 著

若干27歳、恐るべき俊才の登場である。ほとんどが3.11以前に書き溜めた修士論文「戦後成長のエネルギー――原子力ムラの歴史社会学」であるが、日本人の精神構造の古層にまで思いを巡らせてくれる衝撃の書である。 2011年3月 … “衝撃の書~「フクシマ」論  原子力ムラはなぜ生まれたのか  開沼博 著”の続きを読む

「パゾリーニ詩集」~永遠の革新性

ピエル・パオロ・パゾリーニという名前ほど強烈なインパクトを与え続ける映画監督はいない。不可解な死後、35年が経つのに映画史を彩る「奇跡の丘」「アポロンの地獄」「王女メディア」などの幾つかのシーンが折にふれて鮮明に蘇る。そ … “「パゾリーニ詩集」~永遠の革新性”の続きを読む

新装版刊行「中国55の少数民族を訪ねて」

1998年に刊行されてから、12年が過ぎたが、このたび新装版発売ということになった。この間、2007年と2009年の2度にわたり雲南地方に旅する機会があった。雲南省西北部を中心として居住するヌー族、リス族、ナシ族、ペー族 … “新装版刊行「中国55の少数民族を訪ねて」”の続きを読む