小沢昭一:写真集 昭和の肖像〈町〉~貧しさが生み出す力

昭和時代と言えば1926年から1989年までの60余年にわたる時代である。世界大戦から敗戦そして復興、高度経済成長へと突き進む波瀾万丈の時代だった。 日本人は概ね貧しく、懸命に働くことで精一杯だった。じぶんが幸せかどうか … “小沢昭一:写真集 昭和の肖像〈町〉~貧しさが生み出す力”の続きを読む

衝撃の家族像〜「緑衣の女」:アーナデュル・インドリダソン

注目のアイスランドのミステリ作家アーナデュル・インドリダソン のエーレンデュル・シリーズの邦訳第2作である。邦訳第1作の「湿地」は昨年夏に刊行され、瞬く間に様々なミステリの人気ランクの上位を獲得したのも記憶に新しい。極北 … “衝撃の家族像〜「緑衣の女」:アーナデュル・インドリダソン”の続きを読む

溢れるアフリカの精気:「謎の独立国家ソマリランド」(高野秀行)

正確には、そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリアという副題がつく。ソマリランドはアフリカ大陸東端のソマリア半島(アフリカの角)に位置する共和制国家。アフリカの地図を思い浮かべてその詳細を理解できるひとは少ない。日本 … “溢れるアフリカの精気:「謎の独立国家ソマリランド」(高野秀行)”の続きを読む

「湖のほとりで」カリン・フォッスム~北欧風土からの鮮烈な発信

ノルウェーの女性作家カリン・フォッスムが1996年に発表した「湖のほとりで」は北欧5カ国を対象に、その年のもっとも優れたミステリに授与される<ガラスの鍵賞を>受賞している。日本では初のノルウェー・ミステリの登場であるが、 … “「湖のほとりで」カリン・フォッスム~北欧風土からの鮮烈な発信”の続きを読む

「富士日記」「インド酔夢行」~ 最近の読書などから

○「富士日記」武田百合子著 中公文庫  昭和39年から昭和51年の期間にわたって、作家、武田泰淳との富士山麓での山荘生活の日々を書き記した全3巻の長大な日記。「ひかりごけ」「森と湖の祭り」などで知られる戦後文学の巨人、武 … “「富士日記」「インド酔夢行」~ 最近の読書などから”の続きを読む