もう一つのワールドカップ大会〜知られざるスリングショット競技の世界

 このたびのラグビーワールドカップ日本大会で日本代表チームは本当に強かった。まさかと思われたアイルランド戦での勝利に「もう奇跡とは言わせない」との名実況が飛び出し、日本中を熱狂させた。ラグビー界が長年にわたってルールの改良に取り組んでいることが奏功し、安心して観戦できるフェアなスポーツになったことを印象づける大会でも……続きを読む

《ジェレム・ジェレム便り56》〜同胞の絆がもたらす新たな連帯〜「世界ロマ・バンジャーラーの日」に寄せて

インドに「バンジャーラー」と呼ばれる人々がいる。かつてラージャスターン地方を拠点に隊商を組んでインド亜大陸を南北に移動しながら塩や穀物などの行商をおこなっていた非定住の職能集団(ジャーティ)だったが、鉄道やトラック輸送の普及や政府の定住化政策で、現在では農業や刺繍を施した布製品作りなど生活スタイルは変化している。……続きを読む

《ジェレム・ジェレム便り55 》〜 ロマを同胞として支援したインド人W.R.リシ博士の没後15年、生誕100年に寄せて

 来たる12月1日は、インドにおけるロマ(ジプシー)研究の第一人者で、世界各地のロマの連帯に尽力したW.R.リシ博士(1917-2002)の命日にあたる。文字を持たず自らの歴史を書き記すことのなかったロマの人々の来歴に関する研究は久しく欧米の非ロマの研究者やジャーナリストらによって進められてきた。現在では米テキサ……続きを読む

《ジェレム・ジェレム便り54》〜<世界ロマの日>を祝うインド

 インドの海外同胞を支援するインド国際協力協議会(Indian Council for International Cooperation)は、<世界ロマの日>にあわせて世界のロマ同胞に向けて<バロー・ターン(「大きな土地」の意。ロマ語でインドを指す言葉)>からお祝いの言葉を贈る、とのプレスリリースを発表した。 ……続きを読む

《ジェレム・ジェレム便り53》〜インターネット時代のラジオ放送

 ロマの社会は、かつて「パトリン(葉っぱの意)」と呼ばれる独特な情報伝達のしくみを持っていた。旅をする一族は、葉っぱや羽、棒切れのような身の回りのものを使って、同じ道を通ってあとからやって来る他の一族に情報を伝えたのだ。ラジオ・パトリンは、ロマ間、あるいはロマと非ロマの間の現代の新しいコミュニケーション手段である……続きを読む