時空を超えた鎮魂   「貝に続く場所にて」〜石沢麻依 著

人間にとっての記憶・思い出・回想とは何なのかという疑問・戸惑いなどを突き詰めて考えさせる力を持った作品だろう。コロナ禍が世界を覆う現在に、2011・3・11の震災を体験した著者が失った友人・野宮や現在の居住地ドイツ、ゲッ … “時空を超えた鎮魂   「貝に続く場所にて」〜石沢麻依 著”の続きを読む

オリンピックと少数民族と名作と〜映画『グラン・トリノ』を観る

東京オリンピック(第32回オリンピック競技大会)が佳境を迎えるころ、日本勢の活躍を伝える報道があふれる中、体操女子個人総合で優勝したアメリカ女子体操代表スニーサ・リー選手がタイ、ミャンマー、ラオス、ベトナムの山岳少数民族 … “オリンピックと少数民族と名作と〜映画『グラン・トリノ』を観る”の続きを読む

「土偶を読む」竹倉史人著〜 縄文文化の奥深さを知る 

「130年間解かれなかった縄文神話の謎」という副タイトルから、あの不可思議で神秘的で、超時代的なフォルムが何を意味するのかという定説が長年確立していなかったことを知った。縄文時代の奥深さについては、考古学などの様々な研究 … “「土偶を読む」竹倉史人著〜 縄文文化の奥深さを知る ”の続きを読む

「王の没落」〜イェンセン著 16世紀デンマークの歴史小説

北欧神話というと必ず思い起こす映画がある。イングマル・ベルイマン監督の「処女の泉」(1961年日本公開)である。当時、黒澤明と並び称された巨匠であり、この映画が日本人に与えた影響は大きく、私の北欧のイメージ形成に多大な影 … “「王の没落」〜イェンセン著 16世紀デンマークの歴史小説”の続きを読む

《ジェレム・ジェレム便りNo.64》世界の喜劇王チャーリー・チャップリンのロマ・ルーツをたどるドキュメンタリー映画、スペインでプレミア上映

ピレネー山脈の麓、地中海に面し独自の文化伝統を誇るカタルーニャ地方では毎年4月23日をキリスト教の聖人サン・ジョルディの日として祝う。恋人や親しい人がバラの花と本を贈り合う習慣から「本の日」としても知られる。この時期に合 … “《ジェレム・ジェレム便りNo.64》世界の喜劇王チャーリー・チャップリンのロマ・ルーツをたどるドキュメンタリー映画、スペインでプレミア上映”の続きを読む