若狭、丹後、丹波への旅~2011年6月

6月の梅雨の合間をふって、若狭湾を一周、丹後半島から丹波、篠山などをめぐってきた。なかなか行程的には行き難いところだが、若狭の寺の秘仏が公開されるというので、3日間の仏めぐりだった。

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福井県高浜の中山寺から若狭湾を望む。この寺には馬頭観音が33年ぶりにご開帳になった。しかし若狭湾には高浜原発が存在する。こうした泣けるような絶景の過疎の地に原発があるのは日本列島の現実だ。

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宮津にある天橋立の橋。折りしも砂を運ぶ運搬船が通るため、橋が回転して舟を通すシーンに遭遇した。近辺ではアサリ漁をする小船が多く、食堂などで提供されるアサリ丼で出されるようだ。

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 宮津から丹後山地を南にくだり兵庫県丹波山地にある名刹、達身寺。平安から鎌倉時代にかけての大小さまざまの仏像百余体が祀られている。痛んだものも多いが、そのなかから重文財や県文化財の指定をうけた約29体収蔵庫に収められている。木彫の阿弥陀如来坐像、十一面観音坐像など見事なものだった。言い伝えでは、織田信長に攻められ、廃墟と化したが、その中からかろうじて残った仏像を村人たちが大切に守ってきたという。丹波の山中にひっそりある寺にこうした見事な仏像が存在する。日本の仏教美術の奥深さを実感する。

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ぐっと南にくだり羽曳野市の野中寺(やちうじ)。山門に張られたお達し!

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ちょうど縁日だった。なかなかの賑わいで地元の信仰を集めている様子が伺える。  

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ご詠歌が地元の婦人たちによりうたわれ,踊られていた。bigjigoku.jpg

山門の中にひっそりとしまわれていた地獄図。庶民信仰の貴重な資料だろう。

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