一輪の花の力~苦海からの語り部(石牟礼道子)

2月26日夜のNHKETV特集「花を奉る 石牟礼道子の世界」はひとりの人間の持続する想念がいかに世の中の不条理を撃つ力があるかを証明するような番組だった。水俣育ちの石牟礼道子が水俣病を文明の病として、半世紀にわたり書き続けてきた「苦海浄土」を頂点とする一連の作品群は現代文学の世界において、その深さ、普遍性、訴求性……続きを読む

東日本大震災の実相-―藤原新也のブログ

夥しい発信がされているが、藤原新也のブログが大震災の実相を伝えている。大地震後、救援物資を積んで、飛び出していった行動力はカメラマンとしての性もあるだろうが、事に及んでの一瞬の逡巡を見せないところは、柔な知識人ではない。カメラを手にしながらの、日に数度の短いコメント、つぶやきがすさまじい現場の様子を想起させる。要……続きを読む

再び「賭博場併設 国立ニホン大相撲」を無形文化遺産へ

相撲については2010.6.23のブログにて述べたことに付け加えるものはないのだが、現在進行中の見当はずれの相撲八百長報道を見ていると、テレビ界、マスコミ界の劣化は深刻だといわざるを得ない。 少しでも日本の歴史をたどれば、相撲の本質は「芸能」そのものだということが分かるはずなのに、八百長はけしからん、「国技」を汚……続きを読む

賭博場併設の「日本大相撲」を世界遺産に!

奈良、平安以来、相撲は宮廷,貴族社会に抱えられる存在だった。「相撲の節」として毎年7月,天皇が宮中で相撲を観覧する行事が行われていたのである。 11世紀に藤原明衡によりあらわされた「新猿楽記」は当時の風俗・芸能に関する貴重な職能の種類を示している。呪師(のろんじ)・田楽・傀儡子(くぐつ)、博打・武者・田堵・巫女・……続きを読む

かくして神話は生まれる?ー不条理な世界

■2008.6.17  かくして神話は生まれる?ー不条理な世界○毎年、フライフィッシングという毛ばり釣りで東北の山々の奥地にでかける。ここ20数年来の習慣になっている。特に岩魚(イワナ)、山女(ヤマメ)釣りのベストシーズンは東北では6月から始まる。5月までは渓流のにごりや増水などを起こす雪代(ゆきしろ:山に残る雪の……続きを読む