ヴェンダースの新作ロード・ムービー:「パレルモ・シューティング」

ヴェンダース日本公開最新作である。私は彼の映画はかなり好きで、特に「パリ・テキサス」(1984)で受けた新鮮な衝撃は忘れられない。サム・シェパードのシナリオ、ライ・クーダーのギター、テキサスの風景の寂寞感など「イージー・ … “ヴェンダースの新作ロード・ムービー:「パレルモ・シューティング」”の続きを読む

スペイン映画「BIUTIFULL」~黒澤からの投影

現代スペイン社会の実相を、広い視座で浮かび上がらせた秀作だ。主人公ウスバルは末期の前立腺がんで余命2ヶ月の中年男。精神のバランスを失った妻とは別居中であり、2人の子供もある。不法滞在のアフリカ人や中国人労働者の手配師をや … “スペイン映画「BIUTIFULL」~黒澤からの投影”の続きを読む

革命と神話的余韻:エチオピア映画『テザ 慟哭の大地』

アフリカ最古の独立国であり、1974年の王政廃止クーデター後、社会主義エチオピアを目指しながらも、軍人政治による恐怖政治、粛正の嵐を体験したエチオピアの知識人の視点から近現代史を捉えたエチオピア映画である。が、この映画に … “革命と神話的余韻:エチオピア映画『テザ 慟哭の大地』”の続きを読む

映画「ダンシング・チャップリン」と「ブラック・スワン」に共通するもの

バレエをテーマにした映画としてともに出色の出来栄えだろう。「ダンシング・チャップリン」ではバレリーナの修練を通して、作品を仕上げていくドキュメンタリーとして、「ブラック・スワン」においてはバレリーナが創造する苦悩から幻覚 … “映画「ダンシング・チャップリン」と「ブラック・スワン」に共通するもの”の続きを読む

映画「アンチクライスト」~「神々の死」とシャーマニズム

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」などで常に問題作を送り続けているデンマーク映画界の巨匠にして鬼才、ラース・フォン・トリファー監督の新作である。2009年カンヌ映画祭でも激しい賛否の渦にさらされたようだ。 幼子をふとした事故 … “映画「アンチクライスト」~「神々の死」とシャーマニズム”の続きを読む