アメリカ人日本文学研究者の価値ある試み〜「井上陽水英訳詞集」(ロバート・キャンベル)

本書には題名の通り井上陽水の歌詞50編の英語対訳が収められている。アメリカ出身の筆者はハーバード大学大学院で日本文学を研究したあと1985年に来日し、30年以上日本の大学で教鞭をとった。近年はテレビやラジオでも活躍してい … “アメリカ人日本文学研究者の価値ある試み〜「井上陽水英訳詞集」(ロバート・キャンベル)”の続きを読む

BONE MUSIC 〜自由を求めて作られたソビエト時代の「手焼き」のレコード

デジタルの時代になって使われなくなったが、かつて写真をプリントすることを「焼く」と言った。そのアナロジーからか今日でも音楽や画像ファイルをメディアにコピーする際に、たとえば「ROMに焼く」などと言ったりする。そして、身近 … “BONE MUSIC 〜自由を求めて作られたソビエト時代の「手焼き」のレコード”の続きを読む

インド発の極上のエンタテインメント映画「パッドマン」

 「現代のインドで”生理用品”の普及に人生を捧げた男の感動の実話」とうたった惹句を見たときは、もしや単に奇をてらった映画なのでは、と半信半疑になったが、それはまったくの杞憂だった。それどころか、極 … “インド発の極上のエンタテインメント映画「パッドマン」”の続きを読む

映画「ガンジスに還る」の向こうに見るバナーラスの今

 ある日、不思議な夢を見て自らの死期を悟った父親が、聖地バナーラス(バラナシ)に行って死んで解脱をしたいと言い出したことから、その旅路に同伴することになった50がらみの息子ラジーブ。職場では営業ノルマに追われ、家庭では年 … “映画「ガンジスに還る」の向こうに見るバナーラスの今”の続きを読む

印パ独立70年、映画「英国総督〜最後の家(原題:Viceroy’s House)」にみる歴史の断面

 第二次世界大戦終結後、イギリスはインドの完全自治の実現を決断する。インドでは多数派のヒンドゥー、少数派のムスリムの両勢力が対立し、前者は統一インドを、後者はパキスタンの分離独立を主張していた。民衆の間に緊張が高まるなか … “印パ独立70年、映画「英国総督〜最後の家(原題:Viceroy’s House)」にみる歴史の断面”の続きを読む