衝撃の書~「フクシマ」論  原子力ムラはなぜ生まれたのか  開沼博 著

若干27歳、恐るべき俊才の登場である。ほとんどが3.11以前に書き溜めた修士論文「戦後成長のエネルギー――原子力ムラの歴史社会学」であるが、日本人の精神構造の古層にまで思いを巡らせてくれる衝撃の書である。 2011年3月 … “衝撃の書~「フクシマ」論  原子力ムラはなぜ生まれたのか  開沼博 著”の続きを読む

スペイン映画「BIUTIFULL」~黒澤からの投影

現代スペイン社会の実相を、広い視座で浮かび上がらせた秀作だ。主人公ウスバルは末期の前立腺がんで余命2ヶ月の中年男。精神のバランスを失った妻とは別居中であり、2人の子供もある。不法滞在のアフリカ人や中国人労働者の手配師をや … “スペイン映画「BIUTIFULL」~黒澤からの投影”の続きを読む

《ジェレム・ジェレム便り22》~ アメリカに住むロマたちの今(2)

 六つのロマの部族がダラスに集まっておこなわれた祭礼時の騒動の様子が、1951年にすでにダラス・モーニング・ニュース紙に報じられている。グリーン一族に属する15歳の少年がエバンス一族のメンバーによって銃撃されたとする事件 … “《ジェレム・ジェレム便り22》~ アメリカに住むロマたちの今(2)”の続きを読む

革命と神話的余韻:エチオピア映画『テザ 慟哭の大地』

アフリカ最古の独立国であり、1974年の王政廃止クーデター後、社会主義エチオピアを目指しながらも、軍人政治による恐怖政治、粛正の嵐を体験したエチオピアの知識人の視点から近現代史を捉えたエチオピア映画である。が、この映画に … “革命と神話的余韻:エチオピア映画『テザ 慟哭の大地』”の続きを読む

若狭、丹後、丹波への旅~2011年6月

6月の梅雨の合間をふって、若狭湾を一周、丹後半島から丹波、篠山などをめぐってきた。なかなか行程的には行き難いところだが、若狭の寺の秘仏が公開されるというので、3日間の仏めぐりだった。 福井県高浜の中山寺から若狭湾を望む。 … “若狭、丹後、丹波への旅~2011年6月”の続きを読む

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