類例のない傑作:「日本精神史」上・下  長谷川 宏

 ついにと言うべきか、やっとと言うべきか、記念すべき労作が出た。常に我々日本人の精神的な土壌は何なのか、どこから来るのか、日本人の美意識・宗教観・倫理観・死生観などはどうして今のようなものになってきたのだろうか。 俳句を … “類例のない傑作:「日本精神史」上・下  長谷川 宏”の続きを読む

「秀吉と利休」野上弥生子著〜屹立する利休像

1962年(昭和37年)〜63年9月の『中央公論』に」連載。1964年中央公論社刊。 関白太政大臣豊臣秀吉と、その茶道の指南役、茶頭として仕えながらも、秀吉の政治顧問的な存在でもあった千利休という二人の緊張に満ちた人間関 … “「秀吉と利休」野上弥生子著〜屹立する利休像”の続きを読む

必携の一巻~「福島第一原発 廃炉図鑑  開沼 博 編」

本ブログでは開沼 博の著書は「フクシマ論 原子力村はなぜ生まれたのか」「はじめての福島学」の2冊を取り上げてきた。前者は原発のある地域の人々の心の中の本音やひだを丁寧に探りだした画期的なフィールドワークの労作で、後者はそ … “必携の一巻~「福島第一原発 廃炉図鑑  開沼 博 編」”の続きを読む

アイスランドのミステリ作家アーナルデュル・インドリタソン

北ヨーロッパのアイスランドのミステリ作家アーナルデュル・インドリタソンの本邦訳3作目である。「湿地」「緑衣の女」はいずれも好評で日本でも北欧ミステリ愛好家が増えているようだし、両作品共、思わず読んでしまうという力を持った … “アイスランドのミステリ作家アーナルデュル・インドリタソン”の続きを読む

一気読みする魅力:「天国でまた会おう」ピエール・ルメートル

本ブログ2014年12月13日の書評欄に『「ミレニアム」以来の衝撃』という表現で「その女アレックス」を取り上げたが、「天国でまた会おう」は、その作者ピエール・ルメートルがフランス最高の文学賞、ゴンクール賞を受賞した傑作で … “一気読みする魅力:「天国でまた会おう」ピエール・ルメートル”の続きを読む