肉体化された音楽の凄さー「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・アディオス」

かつて活躍していて、消息が不明になっていたキューバのベテラン歌手やミュージシャンたちの奇蹟的な復活をさせたアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。そのタイトルは実在した会員制の音楽クラブの名前で、そのまま彼らのバン … “肉体化された音楽の凄さー「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・アディオス」”の続きを読む

三船敏郎の栄光〜映画「 MIHUNE the LAST SAMURAI」

  黒澤映画を黒澤映画たらしめている唯一無二の存在が俳優・三船敏郎である。彼がいなければ黒澤明の数々の名作はありえなかったのであり、彼、三船敏郎こそが日本人像のある種の典型を具現した映画スターであり、その影響力は世界に及 … “三船敏郎の栄光〜映画「 MIHUNE the LAST SAMURAI」”の続きを読む

ローカルを突き詰める〜映画「苦い銭」の清々しい後味

   中国の監督ワン・ビン(王兵)の映画は”カメラを消して”対象を追うドキュメンタリー手法で知られ、本サイトの映画評でも「三姉妹〜雲南の子」(2012年)を取り上げたことがある。新作「苦い銭」は農 … “ローカルを突き詰める〜映画「苦い銭」の清々しい後味”の続きを読む

映画「エルネスト もう一人のゲバラ」

ゲバラをテーマにした題材と聞いただけで、南米独特の熱情のようなものが漂う映画になるのかなと予想して見たが、青春時代の憧憬や一途さが香る青春群像映画に仕上がっていた。全体に抑制が効き、人々の控えめな息遣いが好ましい。もちろ … “映画「エルネスト もう一人のゲバラ」”の続きを読む

映画「パターソン」〜人生の一片に人間の真実を見るジャームッシュの世界

世界の映画作家の中でも特異な位置にいるジャームッシュの新作だが、彼独特の映画文法はさらに練達の度を増し、ある種の孤高の境地に達したかに思える傑作だ。 世界中に溢れかえる、あざといまでの手練手管を駆使しまくり、見るものの感 … “映画「パターソン」〜人生の一片に人間の真実を見るジャームッシュの世界”の続きを読む